低身長の喫煙被害
骨成長期である思春期までに喫煙を開始していると、喫煙によって骨の成長不全に陥ってしまい、身長が低いままで止まってしまいます。
インドのJLN医科大学で行った、8〜16児歳の新著と喫煙暦の横断調査によると、喫煙習慣のある子供は、喫煙習慣のない子供に比べて身長が低いことが証明されています。
15歳以上では、平均身長が6〜8cm差が及びます。
低身長とは?
脳下垂体から分泌される成長ホルモンは、骨に作用して骨を成長させます。
ところが、成長ホルモンが不足すると、成長が障害されて、低身長となります。
この病気が成長ホルモン分泌不全性低身長症です。かつて、下垂体性小人症と呼ばれていた病気です。
成長ホルモン不足、甲状腺ホルモン不足、染色体異常、骨・軟骨の異常、主要臓器の異常、心理社会的原因など、様々な要因で低身長はおこります。
タバコと骨・関節の病気
喫煙は女性ホルモンの働きや分泌を阻害するとともに、骨の剛性を高めているコラーゲン線維の合成までも阻害してしまいます。
これにより骨粗鬆症の進行を早め、全身の骨折の頻度が増えます。
子供の頃から喫煙を開始している場合は、骨の成長が著しく低下し、非喫煙者の身長と比べると6〜8cm程度低くなるということも確認されています。
筋肉や関節にも喫煙は影響しており、喫煙者は関節や筋肉の柔軟性が低下して非喫煙者と比べると怪我をしやすく、血流低下によって怪我の治癒までも遅らせます。
喫煙によってリウマチ性多発筋痛症の発症リスクも増大します。
さらに喫煙による血流低下は骨折の治癒までも低下させ、偽関節を誘発してしまいます。
特発性大腿骨頭壊死や骨髄炎のリスクが上がるばかりではなく、受動喫煙による小児のペルテス病発症リスクを5倍にまで引き上げてしまいます。