口臭の喫煙被害
喫煙している人は、タールやニコチンの代謝物の臭いはもちろんのこと、歯周病の臭いやのどや気管支の膿性痰の臭いが混ざり、時として強い口臭を放ちます。
これは喫煙者すべてに該当するわけではありませんが、普段から口腔清掃をきっちりしていて、口臭の原因となる内臓疾患などがないにもかかわらず口臭の強い人は、喫煙が原因の場合がほとんどです。
歯周病がなくても、喫煙自体がタバコ臭の口臭を発生させます。
タバコの煙成分には、口の中だけでなく気管や肺胞の粘膜表面に吸着したあと、血液中に吸収されていくとともに、一部は再び呼気中に放散していきます。
このために喫煙後、相当長時間にわたって呼気にタバコ煙の成分が含まれ、タバコ臭になります。
この口臭は歯磨きでは消えません。
口臭とは?
口臭は、おおまかに生理的口臭、病的口臭、心因性口臭という3つに分類することができます。
- 生理的口臭…健康な人の吐く息の多少の臭いをいいます。 食べ物や飲酒、喫煙、ある種の薬剤の服用も口臭の原因となりますが、 これらも広義の生理的口臭と言えます。
- 病的口臭…臭いの原因となる病気があり、 他人に不快感を与える異常な公衆を言います。
- 心因性口臭…他人に指摘されるような口臭がないにもかかわらず、 不快な口臭があると自分で確信している幻の口臭を言います。
タバコと消化器の病気
喫煙は歯周病の代表的な原因となります。
特に若い頃から喫煙をしていることにより、虫歯の数は増加しますし、受動喫煙によっても子供の虫歯が増え、血中コチニン濃度と虫歯の頻度が相関することも分かってきています。
歯肉の着色は受動喫煙児でも認められ、受動喫煙の指標となっています。
慢性咽頭炎や喉頭頭異常感症、大腸ポリープ、鼠径ヘルニア、小腸カルチノイド腫瘍などは、喫煙によって発症リスクが増大するだけではなく、治療までもうまくいかなくなります。
虫垂炎や逆流性食道炎は、喫煙による発症リスクの増加と、受動喫煙によって子供にまで影響を及ぼし発症させてしまいます。