虫垂炎の喫煙被害
喫煙や受動喫煙は免疫力の低下をきたし、虫垂炎のリスクを増やします。
イギリスで5264人×26年間の追跡調査をおこなった結果、自分の喫煙習慣によって2,13倍、継続的な母親の喫煙によって1,49倍、虫垂炎がおこりやすくなることがわかりました。
喫煙や受動喫煙による免疫力の低下が発症に関与しているとすれば、納得できる調査結果となりました。
虫垂炎とは?
虫垂は右下腹部にあります。小腸が大腸に移行する部分を回盲弁といいますが、この部分より下のほうが盲端になっているので盲腸と呼ばれています。
この先端から細い突起が出ているのが虫垂です。
虫垂突起は人体では何の働きもしていません。この虫垂に何らかの原因で炎症がおこったものを虫垂炎といい、虫垂炎が盲腸に及んだものを盲腸炎といいます。
のどの扁桃と同じように免疫に関係があるともいわれ、体力や免疫力の低下が虫垂炎の一因となります。
この病気は子供からお年寄りまで広くおこる病気です。
女性よりは男性に、10〜30際の間に最も多くみられ、10歳以下の幼児や高齢者には少ないとされています。
タバコと消化器の病気
喫煙は歯周病の代表的な原因となります。
特に若い頃から喫煙をしていることにより、虫歯の数は増加しますし、受動喫煙によっても子供の虫歯が増え、血中コチニン濃度と虫歯の頻度が相関することも分かってきています。
歯肉の着色は受動喫煙児でも認められ、受動喫煙の指標となっています。
慢性咽頭炎や喉頭頭異常感症、大腸ポリープ、鼠径ヘルニア、小腸カルチノイド腫瘍などは、喫煙によって発症リスクが増大するだけではなく、治療までもうまくいかなくなります。
虫垂炎や逆流性食道炎は、喫煙による発症リスクの増加と、受動喫煙によって子供にまで影響を及ぼし発症させてしまいます。