大腸ポリープの喫煙被害
アメリカのテキサス大学ヒューストン健康化学センターでの症例対照調査によると、20パック×年(1日喫煙箱数×喫煙年数)の喫煙による腺腫性ポリープのリスク増加は2,56倍になるとわかりました。
同国ハーバード公衆衛生大学でまとめられた男性1万2922人×6年間の追跡調査によると、過形成性ポリープの喫煙によるリスク増加は、男性で2,45倍、女性では1,96倍と報告されています。
大腸ポリープとは?
ポリープとは、消化管の粘膜の表面から突出した盛り上がりのことで、その内容は腫瘍から炎症による盛り上がりまで様々なものです。
大腸にできるポリープで最も多いのは腺腫と呼ばれる良性腫瘍が一般的で、これが全体の約80%を占めています。
腺腫は将来がんになる可能性をもっていて、直径が1センチメートル以上のものでは、すでに一部にがんがある可能性があります。
大腸ポリープの数は、ほとんどが1〜5個程度ですが、炎症性ポリープでは100以上みられることがあります。
タバコと消化器の病気
喫煙は歯周病の代表的な原因となります。
特に若い頃から喫煙をしていることにより、虫歯の数は増加しますし、受動喫煙によっても子供の虫歯が増え、血中コチニン濃度と虫歯の頻度が相関することも分かってきています。
歯肉の着色は受動喫煙児でも認められ、受動喫煙の指標となっています。
慢性咽頭炎や喉頭頭異常感症、大腸ポリープ、鼠径ヘルニア、小腸カルチノイド腫瘍などは、喫煙によって発症リスクが増大するだけではなく、治療までもうまくいかなくなります。
虫垂炎や逆流性食道炎は、喫煙による発症リスクの増加と、受動喫煙によって子供にまで影響を及ぼし発症させてしまいます。